こんにちは、理学療法士と同時に趣味を愛するトモさんです。
今回は「アルツハイマー病 真実と終焉」を読了したので、わたしなりの感想を書いていきたいと思います。
アルツハイマー病という名前を一度は聞いたことがあるかと思います。
タイトルの通り終焉とは驚きですよね?
「絶対治るわけ無いじゃん!」
って思うのが当たり前です。
医者でも信じる人はまだ少ないでしょう。
だって今までアルツハイマー病は不治の病と言われてきた病気ですからね。
薬を使用しても、良くて症状を軽減する程度で完治はしません。
少しずつ進行していくのをただ待っているような状況でした。
しかし、本書を読むとアルツハイマー病は回復する方もいるという現実を目の当たりにします。
何が原因なのか?
アミロイドβではないのか?
どんな方法を取るのか?
かなり興味深いところです。
個人的にアミロイドβ以外の原因があるなら知りたいと思い本書を手に取りました。
またどんな方法でアルツハイマー病を克服するのか?
興味がある方は是非御覧ください!
本記事は「アルツハイマー病 真実と終焉」を引用参考にさせていただいております。
3つの脅威
アルツハイマー病というと「アミロイド仮説」が一番有力視されています。
それは現在でも変わらないように思います。
しかし、アミロイドβがなぜ脳内に蓄積するのかは詳しくわかっていなかったんです。
アミロイドβが蓄積する原因を本書では解説されています。
「3つの脅威」とは何か?
ついに原因が明らかになるわけです。
目からウロコでしたので少し紹介したいと思います。
まず3つの脅威とは
3つの脅威
1.炎症性
2.栄養欠乏性
3.毒性
アルツハイマー病には3つのサブタイプがあるというんです!
アルツハイマー病でも3つにタイプが分けられるというのがまず新しいですよね。
わたしが知らなかっただけかもしれませんが。
1.炎症性
1つ目のタイプ炎症性は、全身の慢性炎症が原因となります。
慢性炎症が長期間続くと脳の中でアミロイドβが蓄積していく原因になってしまうんです。
慢性炎症は糖尿病などの生活習慣病が原因で血管が傷ついていたり、各臓器が傷んだりすることで生じます。
厄介なことに痛みもないし、自覚症状もないから怖いですよね。
血液検査で調べるまではよくわからないところが恐ろしい。
2.栄養欠乏性
栄養欠乏性とは脳に必要な栄養であったり、ホルモンが足りない状態です。
脳は目で見た情報や耳で聞いた情報、体で感じた情報を神経伝達物質でやり取りしています。
そのためにはいろんなホルモンや栄養素が必要になるわけです。
しかし、生活習慣が不規則であったり、栄養が偏ると脳を正常に働かせることができなくなります。
結果、神経の成長も起こらずアルツハイマー病に繋がってしまうということです。
3.毒性
毒性は金属(アマルガム、鉛、水銀、アルミニウム)やカビが蓄積することで生じます。
アマルガムは虫歯になったときに銀歯を入れますよね?
銀歯に含まれている成分がアマルガムらしいです。
すべての銀歯に含まれているのかはちょっとわかりませんが。
水銀はさらに毒性が強く、食事から摂取されています。
代表的なのは大型魚。
とくにマグロなどの大型で長く生きている魚には水銀が蓄積されているといいます。
わたしもマグロは好きでしたので驚きです。(かっぱ寿司でよく食べる)
カビは日常で至るところに繁殖していますよね?
家の中であったり、車の中であったり。
ほんと怖いです。
これら金属とカビが身体に入り、血液に乗って脳に運ばれ蓄積するとアルツハイマー病の原因に繋がるというのです。
以上の3つがアルツハイマー病の3つのサブタイプですが恐ろしい。
生活習慣を見直さないとこれら全てが蓄積してアルツハイマー病に近づきます。
わたしも甘いものは好きですし、マグロも好き。
銀歯もあります。
そう考えると現代人はアルツハイマー病にかかりやすい生活をしているなとしみじみ感じます。
36個の穴の空いた屋根
本書の著者ブレデセン医師はアルツハイマー病を「36個の穴の空いた屋根」と例えています。
理由はアルツハイマー病は36以上の原因があるからです。
「そんあにあるのかよ!」
と突っ込もたくなりますが、少なくとも36個ですからもう少しあるかもしれませんね。
認知症薬
現在日本で使われている認知症薬は4つあります。
薬はどれもアルツハイマー病の根本治療ではないんです。
良くて症状を軽くするだけの効果ですかね。
わたしも10年以上病院で勤めていて認知症の方を100人以上見てきましたが、薬で劇的に改善したのを見たのは1例だけです。
殆どは効いているのか効いていないのかわからないくらいの効果しかありません。
こんなことを言ったら製薬会社にも怒られるかもしれませんが、ホント効かないな~ってのが本音です。
それもそのはず、36個原因があるのに、薬は1つしか原因を解決出来ていないからです。
それでは他の35個の原因が脳を蝕むのも無理はありませんよね。
本書を読んでかなり納得しました。
生活習慣
36個の原因はほとんどが生活習慣によるものです。
睡眠不足であったり、食事が偏っていたり、甘いものをたくさん食べたり、運動不足であったり。
だれでも心当たりがありますよね?
わたしもあります。
甘いものは好きだし、たぶん見えないところにはカビがあるかと思います。
36個の原因を生活習慣を正すことで、なるべく多く解決します。
36個全て解決できなくても、20個以上改善できれば認知機能の改善は薬より効果が現れるとのこと。
生活習慣はホント大事だと痛感しました。
アルツハイマー病になる方法
本書は面白いことにアルツハイマー病になる方法が紹介されているんです!
逆を言えばアルツハイマー病になる方法の逆の行動をとれば、アルツハイマー病を回避出来ることにも繋がりますよね?
一部を紹介します。
朝食は甘い食べ物や飲み物を摂取する。
胃酸を減らす薬を飲む。
ストレスを溜める。
夜ふかしし、寝る前には夜食を食べる。
睡眠不足になる。
ごく一部をさらっと書いてみましたが、本書では詳しく解説してあります。
わたしも読んだ時、
「ヤバい!結構当てはまるぞ」
って恐ろしくなりました。
アルツハイマー病になる方法を知るだけでも本書を読んだかいがあると思います。
日常生活の具体的な行動に落とし込んで説明されていますからとてもわかり易いですよ!
世界中で生活習慣病が流行っているのも、食文化やライフスタイルが大きく変わってきたことが原因ですよね?
だからこのまま同じ生活をしていたらまずいと感じました。
アルツハイマー病だけでなく、心臓病や脳卒中、糖尿病などの病気も発症するリスクが高いですからね。
リコード法
アルツハイマー病の原因について書いてきたところで、今度はリコード法について感想を述べていきたいと思います。
リコード法は先に述べました原因を、生活習慣を正すことを中心に治療していく方法になります。
まずは血液検査やMRIなどの検査を行い原因を評価していきます。
認知症の症状があるから薬を処方しましょうでは、今まで変わらない治療法になりますよね?
血液検査の異常値を見つけ、炎症なのか?
栄養が足りてないのか?
毒素が身体に蓄積しているのかを見つけていくわけです。
リコード法のすごいところは個人によって治療法が違うところです。
それもそのはず、アルツハイマー病にかかる原因はみな違うからです。
今まで生きてきた生活習慣が違うのですから当たり前といえば当たり前。
しかし、従来の治療法では個別の治療をすることはありませんでした。
病院に勤めていればわかるのですが、みんな同じ治療です。
同じクスリを処方されて経過を見ましょうみたいな。
リコード法は原因の数ほど治療法があるのではないかと感じます。
結局、「生活習慣を正せかよ~」
と声が聞こえてきそうな気もしますが、そのとおりです。
人間の身体を作っているのは生活習慣であり、病気を作るのも生活習慣なのではないかと感じます。
リコード法の内容を読んで、改めて生活習慣の大切さを感じました。
正直、不摂生はホントに怖いです。
今回はアルツハイマー病を取り上げていますが、他の病気もほとんどが生活習慣がかかわっていますからね。
【患者9割を回復?】アルツハイマー病 真実と終焉を読んで! まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は「アルツハイマー病 真実と終焉」の感想を書いていきました。
アルツハイマー病は不治の病と言われていましたが、現代では回復する症例も出てきているのには驚きました。
アミロイドβが蓄積する原因は生活習慣にあったんですね。
薬だけでは治らないわけです。
本記事をまとめると、アルツハイマー病は
ポイント
1.炎症
2.栄養欠乏
3.毒物
3つのサブタイプに分類され、どれも原因が異なります。
そして少なくとも36個の原因があることがわかりました。
大事なのはアルツハイマー病も予防することができ、そのために自分はどのサブタイプなのかを知ることから始める必要性があるということです。
また治療は生活習慣がとても重要になることがわかりました。
生活習慣を整えることはアルツハイマー病に限らず、その他の病気の予防に繋がりますのでわたしも気をつけたいところです。
どんな生活習慣にすることが大切なのかは本書に詳しく解説されています。
難しい本ではありますが良書です。
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・認知症の原因や治療法が知りたい方は、こちらがおすすめ
認知症には生活習慣が大事といっても、どんな生活習慣にしたらいいのかわからないですよね。
そこで生活習慣の改善の専門書を読んで学ぶのが一番オススメです。
わたしが参考にした認知症改善の本はこちら
難しい本ではありますがアルツハイマー病の原因や生活習慣の改善方法が詳しく載っています。
気になるところをサクッと読むだけでも良いですね!
読んで損はないかと思います。
以上、トモさんでした。